PR TIMESデザイナー&エンジニアブログ BREAK TIMES

PR TIMES Developer Blog(デザイナー&エンジニアによる開発者ブログ)

PR TIMES Developer Blog

当ブログは下記URLに移転しました。
https://developers.prtimes.jp/

VR導入-開発裏話

PR TIMESフロントエンジニアの山田です。

Oculus Riftの出荷が開始されたり、サムスンが発表会でGEAR VRを利用して話題になったり、VRが盛り上がってますね。

PR TIMESでも3/29の記者会見で発表させて頂いたように、配信されるプレスリリース内にVRが埋め込めるようになっています。
prtimes.jp

Flic360、ストリートビューYouTubeなど360度回転して見られるフォトや動画がご利用可能です。
シルク・ドゥ・ソレイユさんにも早速ご利用頂き、臨場感が伝わります。
prtimes.jp

埋め込みは簡単、VRのURLをフォーム内に入力し挿入ボタンを押すだけ。

表にはサラッとだしていますが、裏ではPR TIMESのエンジニアチーム一同が頑張りました。
最初の開発が始まったのが1月。オフィス移転のタイミングでPR TIMESのリリースを出すときに、ストリートビューでオフィス内を見せることができたらいいねという話から。移転までわずか数日というタイミングでした。

果たして間に合うのかという状況で手をつけ始めましたが、実際やってみるとなんとかなるもの。リリースを出すタイミングを少し遅らせて頂きましたが、無事インドアビューを埋め込んで配信することができました。
prtimes.jp

もちろん徹夜のデスマーチとかしてません!ちゃんと営業時間内の作業で終わらせました。技術力だけでなく、こういたところもPR TIMESエンジニア・チームの誇れるところ。

当初ストリートビューだけだった機能も、その後VR提携の話などもありFlic360を追加。YouTubeのVR動画にも対応。そして、これからも使える形式を増やしていく予定。

PR TIMESでは今後も時代に合わせた機能を追加していきますので、ご期待ください!

RedisのZSETを使った集計方法

PRTIMESエンジニアの吉です。 弊社ではNode.JSとRedisを使って一部の機能を実装しています。 今日はRedisをつかった集計方法ノウハウをみなさんと共有したく、簡単に紹介したいと思います。

なぜ集計にRedisを使うのか

最近のWebアプリケーションは様々なシーンにおいて大量のデータをサーバーに送ってきます。 特にユーザーのアクセス情報や行動ログ、内部セッションデータの保存などデータ間の関係性が低い情報に関してはNoSQLに保存するのが望ましいと思います。

ここで登場するのがRedisです。 Redisはデータをメモリ上に保持するので非常に高速な処理が可能です。 また、list, set, zset, hashといったデータ構造を持っていて効果的にデータを保存できる点からデータの集計に向いていると考えているからです。

以下、Redisのzsetを使って期間別のデータを絞り込んでScoreを合算する方法の一部をまとめました。

データ保存時のzset構成

Index用データzset

f:id:breaktimes:20160324185902j:plain

ここで登録するデータは期間別に登録された情報を絞り込むためのIndexの役割をします。 タインプスタンプがscore、実データkey名がvalueとなります。 以下、redisの登録コマンドです。

ZADD data:index 1458010816 data:1

redis zadd document

集計対象データzset

f:id:breaktimes:20160324190017j:plain

ここで登録するデータは実データ、集計対象となるデータです。 集計したい値がscore、項目名がvalueとなります。以下、redisの登録コマンドです。

ZADD data:1 10 value_1 20 value_2 30 value_3 ...

集計

集計対象データのkey名を取得

f:id:breaktimes:20160324190125j:plain

まずはindex用zsetデータから期間を絞り込んで集計対象となるデータのkey nameを抽出します。 以下、redisの抽出コマンドです。

ZRANGEBYSCORE data:index 1458010816 1458010816

redis zrangebyscore document

結果作成

f:id:breaktimes:20160324190141j:plain

取得したkey名をもとに集計を実施します。zunionstoreを実行すると新たなdata:sumというzsetが生成されます。 data:sumにはzunionstoreで指定したzsetの合算値が入ります。 以下、redis集計コマンドです。

ZUNIONSTORE data:sum 4 data:2 data:3 data:5 data:6

redis zunionstore document

感想

今回のブログではredisのzsetを使った集計の一例を紹介しました。 みなさんご存知のとおり、簡単にデータの保存ができて高速に処理が行われることにすごく感銘を受けています。 集計以外でもRedisは様々な使い道がありますので積極的にredisを使いブログを通じて紹介したいと思います。

CentOS6.7にNginx+PHP5.6+MySQLの環境を作ってWordpressの引っ越しをする

PRTIMESエンジニアの深川です。

リファクタリングの季節、春ですね。PRTIMESでもサーバのリファクタリングということで社内で運用しているサイトの棚卸しの実施中。 利用状況や現状の構成をレビューして、必要があればサーバの移行を進めています。

中でも、 * Wordpressで運用しているサイト * PHP&Apache&MySQLの構成 * チューニング次第でサーバリソースの要求水準は高くない

このようなサイトは複数あるので、今回移行にあわせて、PHPのバージョンを5.6にしつつ、 WEBサーバをApacheからNginxに切替えています。

今回はその辺りの手順を公開してみます。

本来ならプロビジョニングツールで一括!となりますが、 自動化の前に手続きを確認ということで、今回はコマンドベースでの手順の公開です。

f:id:breaktimes:20160323175834p:plain クラウドコンピューティングのイラスト | 無料イラスト かわいいフリー素材集 いらすとや


■移行における作業項目の今回の対象範囲

WordPressで運用しているサイトの移行となると、必要そうな手順をざっくり書いてみます。

  • サーバの確保
    • 移行先検討
    • 契約
  • サーバ構築
    • PHPインストール
    • MySQLインストール
    • PHP-fpmインストール
    • Nginxインストール
  • アカウントの作成
    • 運用ユーザ作成
    • MySQLユーザ作成
  • リソースの転送
  • 動作テスト
  • ドメイン
    • DNSレコード更新
    • 旧サイト転送対応

で、今回の記事で対象にする部分はこちらです。

  • サーバの確保
    • 移行先検討
    • 契約
  • サーバ構築
    • PHPインストール
    • MySQLインストール
    • PHP-fpmインストール
    • Nginxインストール
  • アカウントの作成
    • 運用ユーザ作成 * MySQLユーザ作成
  • リソースの転送
  • 動作テスト
  • ドメイン
    • DNSレコード更新
    • 旧サイト転送対応

■サーバ構築

PHPインストール

リポジトリの追加

PHP5.6をインストールするために、epelとremiのリポジトリを追加

% sudo rpm -Uvh http://ftp.iij.ad.jp/pub/linux/fedora/epel/6/x86_64/epel-release-6-8.noarch.rpm
% sudo rpm -Uvh http://rpms.famillecollet.com/enterprise/remi-release-6.rpm

インストール

% sudo yum install --enablerepo=remi --enablerepo=remi-php56 php php-opcache php-devel php-mbstring php-mcrypt php-mysqlnd php-phpunit-PHPUnit php-pecl-xdebug php-pecl-xhprof

PHP設定変更

phpの設定を変更。コメントアウトとしている部分は5.6では非推奨となる項目なので、該当する設定が適用されていたら、対象行をコメントアウト

% sudo vim /etc/php.ini 
default_charset = "UTF-8"
date.timezone = "Asia/Tokyo"
[mbstring]
mbstring.language = Japanese
;mbstring.internal_encoding = EUC-JP
;mbstring.http_input = auto
;mbstring.http_output = SJIS
MySQLインストール

インストール

% sudo yum -y --enablerepo=remi install mysql-server

初期化スクリプトを実行

% sudo mysql_install_db --datadir=/var/lib/mysql --user=mysql

起動、自動起動設定

% sudo /etc/init.d/mysqld start
% sudo chkconfig mysqld on

セキュリティ設定スクリプトを実行(基本すべてYで)

% sudo mysql_secure_installation
PHP-fpmインストール

インストール

% sudo yum install --enablerepo=remi --enablerepo=remi-php56  php-fpm

設定ファイル編集

% sudo vim /etc/php-fpm.d/www.conf 
user = nginx
group = nginx

起動、自動起動設定

% sudo service php-fpm start
% sudo chkconfig php-fpm on
□Nginxインストール

インストール

% sudo yum -y install nginx

設定ファイル(ファイル名は任意で)

% /etc/nginx/conf.d/wp.conf
server {
  listen 80;
  server_name wp.jp; # 取得したドメインを指定してください
  root /var/www/wp;
  index index.php;

  # 以下、パーマリンク対応
  # URL デフォルトのリンクから変更した場合
  location / {
    try_files $uri $uri/ @wordpress;
  }

  # index.php などの.phpでのアクセス
  location ~ \.php$ {
    try_files $uri @wordpress;
    fastcgi_index index.php;
    fastcgi_split_path_info ^(.+\.php)(.*)$;
    fastcgi_pass  127.0.0.1:9000;
    fastcgi_param SCRIPT_FILENAME  /var/www/wp$fastcgi_script_name;
    include       fastcgi_params;
  }

  # 階層型URLのパーマリンクでアクセスされた場合
  location @wordpress {
    fastcgi_index index.php;
    fastcgi_split_path_info ^(.+\.php)(.*)$;
    fastcgi_pass  127.0.0.1:9000;
    fastcgi_param SCRIPT_FILENAME  /var/www/wp/index.php;
    include       fastcgi_params;
  }  
}
% sudo nginx -t
% sudo service nginx reload

■リソースの転送

WordPressソース一式

(移行元サーバでの作業)wordpress一式が/var/www/wp/にある想定で、移行先サーバに転送します。

sudo rsync -av -e ssh /var/www/wp 移行先サーバユーザ名@移行先サーバホスト名:/var/www/isuta/

※ 今回は雑にまとめて転送していますが、ファイル容量次第では転送量と時間が大変なことになるので、 ソースはgitなどで管理している場合は、移行先サーバの該当ディレクトリに先にgit cloneしておくと良いかもれしません

□DBのデータ

(移行元サーバでの作業)MySQLバックアップ

mysqldump --single-transaction -u (wordpressデータベースユーザ名) -p (wordpressデータベース名)  > wp_db.dmp

バックアップしたファイルを移行先サーバに転送後に(移行先サーバでの作業)MySQLリストア

mysql -u (wordpressデータベースユーザ名) -p (wordpressデータベース名) < wp_db.dmp

簡単となりますが、以上です。

似たような構成のサイトを複数あって、個々に手動で対応するのは面倒で手作業のミスも発生するので、 構築の作業と可能な範囲のリソース配置はAnsibleやChefによるプロビジョニング対応しておきたいところです。

UX DAYS TOKYO 2016 カンファレスレポート

f:id:breaktimes:20160321000226j:plain
こんにちは。PR TIMESデザイナーの新井です。
UXの重要性は年々高まってきていますが、自分たちのビジネスにどう活かすかを世界の第一線で活躍しているUXデザイナーたちから学べる機会はなかなかないので前年に引き続き、今年もUX Days Tokyoに参加してきました。今回、PR TIMESはゴールドスポンサーをさせていただきました。
2016.uxdaystokyo.com

内容の把握、理解が完全でない点もありますが、今回参加して自分なりに解釈したことをまとめました。

続きを読む

phpstorm 便利機能

こんにちわ!エンジニアの花田です

今回は多くのエンジニアに使用されているIDE「phpstorm」についてお話したいと思います。

といってもphpstormとは何か?という話ではなく、phpstormの覚えておくと便利機能をまとめてみましたので作業効率化を図れる参考なれば!

補足でブログを訪れてくれた、これからエンジニアを目指す人にphpstormって何?を軽く書いておきます。

【phpstorm】

  • コード補完が優秀でカユイところに手が届く
  • 他のIDEに比べると軽い
  • 有料

それではphpstormの便利機能を紹介します。
使用phpstorm
f:id:breaktimes:20160309185029p:plain
10.0.3


control + j
クラス・メソッドドキュメントを表示



f:id:breaktimes:20160309172217p:plain

良く使用してるクラス・メソッドは大体覚えていますが、たまに使う物に関しては思い出すヒントとして使用してはどうでしょうか


command + alt + t
選択した行を特定のタグで囲む



f:id:breaktimes:20160309172733p:plain

全体を【if】で囲むという時に・・・

f:id:breaktimes:20160309172922p:plain

選択した行を選択しcommand + alt + tを選択すると

f:id:breaktimes:20160309173042p:plain

タグ入力になりますので、【if】(囲いこみたいタグ)を入力すればOK

f:id:breaktimes:20160309173200p:plain


command + shift + v
クリップボード履歴から文字を貼り付け



f:id:breaktimes:20160309174208p:plain

先ほどまで使用していた内容を貼り付けする時には便利です


右クリックから[ Compare Directories ]
クリップボードの内容とテキスト内の差分等を比較する


f:id:breaktimes:20160309183524p:plain

差分にかける基準となるエリアをコピー

f:id:breaktimes:20160309183643p:plain

差分したい場所にて右クリックから[ Compare Directories ]を選択

f:id:breaktimes:20160309184539p:plain

差分結果が表示されます


shift2度押し
phpstorm内の全てのプロジェクト・機能・設定等を検索



f:id:breaktimes:20160309190103p:plain


指定文字 + tab
Emmet html.css等入力の短縮を補助



f:id:breaktimes:20160309193512p:plain

上記のような【a】タグはaを入力したら+ tabで
<a href=""></a>と自動的に入力されます

Emmetを利用したリストの作り方

【ul】の中に【li】を10個設置して【a】タグを配置

ul>li*10>aと記載した後に+ tabをすると・・・

f:id:breaktimes:20160309193935p:plain

こんな感じに変換されます。


いかがでしたでしょうか?
上級者の方には知っている機能ばかりかもしれませんが、phpstormを使用されている人やこれから使用してみるユーザーの方は是非試してみてください。

グラフ生成ライブラリ C3.jsについて

こんにちは!フロントエンドエンジニアの本間です。 

今回はグラフ生成ライブラリのC3.jsについてです。
C3.jsとはWebグラフィックスを扱うD3.jsを利用して、オプションのような形で簡易的にグラフを作る為だけに拡張されたライブラリです。
日本だと知名度がイマイチかもしれませんが、海外ではD3.jsの人気が高く注目度の高いライブラリです。

D3.jsのみでもグラフを作成できますが、慣れるまで扱いが難しいところもあり、C3.jsを使うことでより楽にグラフを作成できます。

ドキュメントも充実していて、オプションも豊富にあり、柔軟性も高いので自分なりのグラフをさっと作りたい時など大変便利です。 
データの投入方法を工夫することで動きをつけることができ、見せ方もカスタマイズできます。


以前、BIツールで月間のデータを可視化する時に使用していたことがあり、当日以降のデータを予想値として半透明にして表示したり、アニメーションを加えたりとカスタマイズしていました。 


では早速、使ってみましょう。


ライブラリを記述

<link href="/path/c3.css" rel="stylesheet" type="text/css">
<script src="/path/d3.v3.min.js" charset="utf-8">
<script src="/path/c3.min.js">


はい、これが無いと始まりません。ライブラリを読み込みます。
D3.jsベースなのでこれもお忘れなく。

html

<div id="chart"></div>

グラフが展開される要素を用意します。


javascript

var chart = c3.generate({
    bindto: '#chart',
    data: {
      columns: [
        ['data1', 30, 200, 100, 400, 150, 250],
        ['data2', 50, 20, 10, 40, 15, 25]
      ],
      axes: {
        data2: 'y2'
      }
    },
    axis: {
      y: {
        label: { // ADD
          text: 'Y Label',
          position: 'outer-middle'
        }
      },
      y2: {
        show: true,
        label: { // ADD
          text: 'Y2 Label',
          position: 'outer-middle'
        }
      }
    }
});


上記のようなデータを読み込むと...


f:id:breaktimes:20160307185342p:plain


はい、グラフが出来ました。 
データとグラフを見比べると、どこのデータがグラフ上でどう表示されるのかわかると思います。
データはCSV, JSON形式でも投入可能でURLで指定することもできます。


グラフタイプを下記のように指定すると異なるグラフが展開されます。


type: 'bar'
f:id:breaktimes:20160308110812p:plain

type : 'pie'
f:id:breaktimes:20160308121048p:plain


折れ線グラフと棒グラフは組み合わせて使うことが出来ます。
さらに動的にデータを変更してアップデートをかけるとアニメーションして表示が変わります。 

サマリーとデイリーでグラフタイプを分けたり、項目をクリックして線がトランスフォームしてカッコよくアニメーションしながら詳細を表示するなんてこともできます。


データ可視化の意義や、データから行動を読み取るといったことを念頭に置いて、最適な表現できると良いですね。

他にもいろいろできますので公式ドキュメントをチェックしてみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

公式ドキュメント
c3js.org

try! Swift 2016 の感想 ☆*:.。.

f:id:breaktimes:20160307193210j:plain

PR TIMES エンジニアのうさみです。 3月2日から3月4日までの3日間、東京・渋谷にて try! Swift 2016 が開催されました!

今回、PR TIMESはシルバースポンサーとして参加させていただきました。技術的なことはもう少しSwiftの技術力がついた頃に触れるとして、イベントに参加して感じたことを少しだけ・・・

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PR TIMES のロゴ、ありました!

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イベント中はこちらのネックストラップを装着です☆


try! Swift が開催されたのが今回初ということもあり、ご存知でない方も多いかと思いますが、公式サイトでは以下のように紹介されています。

try! Swiftは世界中のSwiftデベロッパーが一堂に会し、知識や技術を互いに共有し高め合うことを目的としたカンファレンスです。

http://www.tryswiftconf.com/

try! Swift (@tryswiftconf) | Twitter

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カンファレンスには国内や海外の著名なエンジニアが33人招待され、3日間に渡って33のセッションが繰り広げられました。1セッション25分という講演の中には、技術本には載っていないような興味深いお話から技術的に高度なお話まで盛りだくさんで、私はイベント後半の半分程しか参加できませんでしたが、とてもお腹いっぱいになりました。すべて参加できていたら、きっとしばらく興奮をおさえることができなかったかもしれません。。

高度なお話では一瞬(?)となることもしばしばでしたが、25分という限られた時間の中でキーワードに対してざっと説明してくださっていたので、話がまったくわからなくなるということは無かったように思います。

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ご提供いただいたスターバックスのコーヒーとパンをいただきながら休憩タイム

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休憩中も講演者や参加者の間でSwift話が弾み会場は賑やかでした


セッションの内容については、後日、動画や資料を公開していただけるとのことですが、著名な方々や企業様のブログにてまとめ記事が既にいくつか投稿されています。(貴重な記事、ありがとうございます!)


niwatako.hatenablog.jp

株式会社はてな様の@niwatakoさんがすべてのセッションを聞き起こしくださっています。す、すごい!途中からの参加でしたのでとても助かりました・・・ありがとうございます!


dev.classmethod.jp

→ クラスメソッド株式会社様のエンジニアのみなさまによる最速レポートです。1日目午前から3日目午後までそれぞれまとめられています。セッションだけではなくイベントで提供いただいた朝食やランチのお写真もあります。(私はランチのお写真撮り忘れてしまいました・・・)ありがとうございます!


d.hatena.ne.jp

→ 世界的なiOSエンジニアである堤さんがイベント全体の感想をまとめられています。Swiftだけではなく、今回のように海外の方が集まる場でのコミュニケーションについてなどストレートに述べていらっしゃって、とても共感いたしました。Swiftだけではなく英語もがんばろう!という気持ちに・・・ありがとうございます!


qiita.com

→ セッションごとに上記の@niwatakoさんによる聞き起こしと合わせて、講演者様の発表資料やサンプルコード、レポートや関連記事等をさらに見やすくまとめていただいています。ありがとうございます!

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今回のイベントについて主催者様としても「世界トップレベルのエンジニアがこれだけ集まるカンファレンスは海外と比較しても非常に稀」とのことですし、初のSwiftカンファレンスにして素晴らしいメンバーが集結され貴重な講演内容だったことと思います。

イベントが終了して日が経ち、少しずつイベント時の熱が冷めつつありますが、改めて今回のカンファレンスに参加できたことをうれしく思います!

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2日目のスポンサーも参加可能なスピーカーディナー

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たくさんのエンジニアの方とご挨拶させていただき、また刺激をいただきました

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お料理もとてもおいしかったです


次回となるであろう「try! Swift 2017」の開催は今回の成功がかかっているとのことですが・・・
主催者様のイベントへの配慮も素晴らしく、国内や海外からたくさんの方々が集まり大盛況、イベント終了後の懇親会の盛り上がりもすごかったので、きっと次回も開催されるのではないでしょうか☆*:.。.(という期待でいっぱいです)



ぎりぎり私も写真に入れました!
前方の方々だけなので実際はもっとたくさんいらっしゃいます


try! Swift 2016 は、主催者、講演者、参加者のみなさまの「Swiftが好き」「みんなで盛り上げていこう」という思いを終始感じられるカンファレンスでした。今もなお、try! Swift の Slack への投稿は続いていますしね ( ´ - ` )
初のカンファレンスということで大変だったことと思いますが、素晴らしいイベントを開催してくださった主催者のみなさまに感謝いたします。ありがとうございました!

貴重なお話を聞いて満足して終わりにするのではなく、今後に活かしていきたいと思います。

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try! Swift オリジナルTシャツや手提げ袋をいただきました☆
袋の中にはステッカー等がたくさん!

古いWebアプリケーションのブラウザテスト

エンジニアのアカイです。

今回はブラウザテストを行ってみます。

具体的には、Capybara/Poltergeistを使用して、無人テストを行います。

これらはRuby on Railsのテストのために作られている雰囲気がありますが、
他のアプリケーションでも使用できます。

条件は以下の通りです。

  • 3画面構成のフォーム(入力・確認・完了)
  • 入力は正常値のみ
  • 自動的に完了画面まで動作させる
  • サーバ上で実行
環境構築

ubuntu 15.10 で環境を作成します。
ruby/bundlerはインストール済みです(2.2.4)。

PhantomJS
$ wget https://bitbucket.org/ariya/phantomjs/downloads/phantomjs-2.1.1-linux-x86_64.tar.bz2
$ tar xjf phantomjs-2.1.1-linux-x86_64.tar.bz2
$ sudo mv phantomjs-2.1.1-linux-x86_64 /usr/local/
$ sudo ln -s /usr/local/phantomjs-2.1.1-linux-x86_64/bin/phantomjs /usr/local/bin/phantomjs
$ sudo aptitude -y install libfontconfig
テストコード置き場
$ mkdir test
$ cd test
$ bundle init
$ vi Gemfile
$ bundle install --path=vendor/bundle


Gemfileの内容は以下のようにしました。

使わないものもありますが、あまり重要ではないのでそのままにしておきます。

# A sample Gemfile
source "https://rubygems.org"

# gem "rails"

gem 'capybara'
gem 'poltergeist'
gem 'headless'
gem 'rspec'
gem 'activesupport'
gem 'pry'

rspecを使用しますので、準備します。

$ bundle exec rspec --init

spec_helper.rbファイルを編集して、Capybara/Poltergeistを使用できるように設定します。

# coding: utf-8
require 'bundler'
Bundler.require

require 'capybara/rspec'
require 'capybara/poltergeist'
require 'headless'

Capybara.register_driver :poltergeist do |app|
  Capybara::Poltergeist::Driver.new(
    app,
    js_errors: false,
    inspector: true
  )
end

Capybara.default_max_wait_time = 10
Capybara.default_driver = :poltergeist
Capybara.javascript_driver = :poltergeist
Capybara.run_server = false
Capybara.app_host = 'http://172.17.1.111:4567' # テスト対象のホスト設定です

RSpec.configure do |config|
  config.include Capybara::DSL
  config.before(:suite) do
    Headless.new(destroy_on_exit: true).start
  end
end

テストは存在しませんが実行してみます。

$ bundle exec rspec
No examples found.


Finished in 0.00093 seconds (files took 0.34605 seconds to load)
0 examples, 0 failures

test/vendor/bundle/ruby/2.2.0/gems/headless-2.2.2/lib/headless/cli_util.rb:9:in `ensure_application_exists!': Xvfb not found on your system (Headless::Exception)
        from test/vendor/bundle/ruby/2.2.0/gems/headless-2.2.2/lib/headless.rb:77:in `initialize'
        from test/spec/spec_helper.rb:26:in `new'
        from test/spec/spec_helper.rb:26:in `block (2 levels) in '
        from test/vendor/bundle/ruby/2.2.0/gems/rspec-core-3.4.3/lib/rspec/core/example.rb:425:in `instance_exec'
        from test/vendor/bundle/ruby/2.2.0/gems/rspec-core-3.4.3/lib/rspec/core/example.rb:425:in `instance_exec'
        from test/vendor/bundle/ruby/2.2.0/gems/rspec-core-3.4.3/lib/rspec/core/hooks.rb:357:in `run'
        from test/vendor/bundle/ruby/2.2.0/gems/rspec-core-3.4.3/lib/rspec/core/configuration.rb:1724:in `block in run_hooks_with'
        from test/vendor/bundle/ruby/2.2.0/gems/rspec-core-3.4.3/lib/rspec/core/configuration.rb:1724:in `each'
        from test/vendor/bundle/ruby/2.2.0/gems/rspec-core-3.4.3/lib/rspec/core/configuration.rb:1724:in `run_hooks_with'
        from test/vendor/bundle/ruby/2.2.0/gems/rspec-core-3.4.3/lib/rspec/core/configuration.rb:1679:in `with_suite_hooks'
        from test/vendor/bundle/ruby/2.2.0/gems/rspec-core-3.4.3/lib/rspec/core/runner.rb:118:in `block in run_specs'
        from test/vendor/bundle/ruby/2.2.0/gems/rspec-core-3.4.3/lib/rspec/core/reporter.rb:77:in `report'
        from test/vendor/bundle/ruby/2.2.0/gems/rspec-core-3.4.3/lib/rspec/core/runner.rb:117:in `run_specs'
        from test/vendor/bundle/ruby/2.2.0/gems/rspec-core-3.4.3/lib/rspec/core/runner.rb:93:in `run'
        from test/vendor/bundle/ruby/2.2.0/gems/rspec-core-3.4.3/lib/rspec/core/runner.rb:78:in `run'
        from test/vendor/bundle/ruby/2.2.0/gems/rspec-core-3.4.3/lib/rspec/core/runner.rb:45:in `invoke'
        from test/vendor/bundle/ruby/2.2.0/gems/rspec-core-3.4.3/exe/rspec:4:in `'
        from test/vendor/bundle/ruby/2.2.0/bin/rspec:23:in `load'
        from test/vendor/bundle/ruby/2.2.0/bin/rspec:23:in `
' $

xvfbがないといわれていますので、インストールします。
そういえば、フォントを入れていなかったので、念のため追加しておきます。
これは、スクリーンショットを撮る場合に、漢字ひらがななどを表示するためです。

$ sudo aptitude -y install xvfb fonts-ipafont


そしてもう一度実行します。

$ bundle exec rspec
No examples found.


Finished in 0.17762 seconds (files took 0.40034 seconds to load)
0 examples, 0 failures

$

今度はエラーが発生せずに終了しました。

テストの記述

テストはspecディレクトリ以下に設置します。

rspecに関する説明は省略します。

qiita.com


それでは、早速テストを設置してみます。

フォームは3画面構成で、以下のようになっています。

path タイトル ボタン
/form Registration Form Confirm
/confirm Input Confirm Regist
/complete Registration completed -

spec/form_spec.rb

# coding: utf-8
require 'spec_helper'
describe 'アカウント登録' do
  before do
    visit '/form'
  end

  it 'フォームを正しく表示する', js: true do
    expect(page).to have_title 'Registration Form'
  end
end
$ bundle exec rspec
.

Finished in 0.94537 seconds (files took 0.31413 seconds to load)
1 example, 0 failures

$


次は、画面遷移を含めたテストを追加します。

# coding: utf-8
require 'spec_helper'
describe 'アカウント登録' do
  before do
    visit '/form'
  end

  it 'フォームを正しく表示する', js: true do
    expect(page).to have_title 'Registration Form'
  end
  it 'フォームに入力して確認ボタンを押す', js: true do
    data = {
      account: "account-name-#{SecureRandom.hex(8)}",
      pwd: SecureRandom.hex(8)
    }
    data.each do |k, v|
      fill_in k, with: v
    end
    click_on 'Confirm'
    expect(page).to have_title 'Confirm'
  end
end
$ bundle exec rspec
..

Finished in 1.09 seconds (files took 0.32112 seconds to load)
2 examples, 0 failures

$


最後に、登録完了までのテストを追加します。

# coding: utf-8
require 'spec_helper'
@page = nil
describe 'アカウント登録' do
  before do
    @data = {
      account: "account-name-#{SecureRandom.hex(8)}",
      pwd: SecureRandom.hex(8)
    }
    visit '/form'
  end
  it 'フォームを正しく表示する', js: true do
    expect(page).to have_title 'Registration Form'
  end
  it 'フォームに入力して確認ボタンを押す', js: true do
    @data.each do |k, v|
      fill_in k, with: v
    end
    click_on 'Confirm'
    expect(page).to have_title 'Input Confirm'
  end
  it 'フォーム入力から登録完了まで行う', js: true do
    @data.each do |k, v|
      fill_in k, with: v
    end
    click_on 'Confirm'
    click_on 'Regist'
    expect(page).to have_title 'Registration completed'
  end
end
$ bundle exec rspec
...

Finished in 1.34 seconds (files took 0.34232 seconds to load)
3 examples, 0 failures

$

…リクエストパターンごとにitで分けると、pageの内容が空になってしまうようです。

いろいろ試してみましたが、最初から最後までを通して行うテストになってしまいました。

とりあえず目的は達成できましたので、今回はこれで完了とします。


この類のテストはルーチン的なものを自動的に行うことで、
時間を有効に使えるというのが大きいと思います。

ただ、動作があまり見えないこともあり、かなりハマりやすそうですので注意しましょう。

情報技術によってアップデートされた社会派推理小説「ビックデータ・コネクト」

PRTIMESのエンジニア深川です。毎度のIT系読書感想になります。

今回は「Gene Mapper」、「アンダーグラウンドマーケット」、「オービタル・クラウド」など、ソフトウェア技術を活用したSFミステリーに定評がある藤井太洋さんのビックデータ・コネクトを紹介します。

2015年ベスト小説なんて紹介も各所でされてしまったところの出遅れ気味の感想ですが、ぜひ未読のITエンジニアには読んでほしいと気持ちで感想とともに紹介します。

■目次

  1. 紹介書籍のあらすじ
  2. 他の方の感想
  3. 自分の感想
  4. 参考

■1. 紹介書籍のあらすじ

内容紹介
いま、そこにある個人情報の危機を描く警察小説

公立図書館の私企業との提携を進めるエンジニアが誘拐された。サイバー犯罪捜査官とはぐれ者ハッカーのコンビが個人情報の闇に挑む。
内容(「BOOK」データベースより)
京都府警サイバー犯罪対策課の万田は、ITエンジニア誘拐事件の捜査を命じられた。協力者として現れたのは冤罪で汚名を着せられたハッカー、武岱。二人の捜査は進歩的市長の主導するプロジェクトの闇へと…。行政サービスの民間委託計画の陰に何が?ITを知りつくした著者が描くビッグデータの危機。新時代の警察小説。

[> http://www.amazon.co.jp/dp/4167903288 >]

■3. 自分の感想

マルウェアによるパソコン遠隔操作事件の取り調べから始まり、そこから振り込め詐欺、行政の民間委託施設のシステムの開発現場で起こった誘拐事件の捜査を進めるうちに事件を追う主人公達は……」という、ニュースなどで聞いたことのあるキーワードがふんだんに入ったあらすじはフックがとても効いていると思いませんか?本書は、その期待を裏切ることはない名作です。


私も、前職などで個人情報を取り扱うシステムの開発に携わると何をもって個人情報とするかという定義について法やシステム的な定義に触れることがあり、ユーザとしてサービスを利用するために個人情報と行動履歴を渡したりしていると、運営会社が所有している複数のサービスの情報が紐付いた場合、どのように個人が定義されるのか、というようなことを考えることがありますが、マイナンバーの発行と利用が始まった今に本書を読んでみると、個人情報にまつわる様々な要素を緊迫感のある犯罪小説に構成されていることに唸る次第です。


読了後には普段のスマホやネットや会員サービスの利用について、違った見解と一段と深い興味を持てるスリリング内容です。


また、人月的に大規模なシステム開発で多々起こりうる問題について、登場人物がその現場に赴くことで、その様々な問題を見ることになるのですが、このあたりの描写もITエンジニア的にあるある感が満載です。それも単なるネタではなく犯罪小説として重要な要素になるので、読んだときのお楽しみに。


著者もインタビューで答えていますが、
http://hon.bunshun.jp/articles/-/3604?page=2
パスワードは推測されない、暗号は解読されない、スーパーハッカーによるご都合展開をしない、など、情報技術を使ったフィクションで良く見られる虚構的要素が極力排除され、現実の技術の延長線上にある情報技術描写はITエンジニアが読んでも鼻白むことはありません。


「社会派推理小説」とは、「荒唐無稽なトリックを否定し、現実性のある社会性の強い題材をあつかい、動機を重視した推理小説」とされています。本書は前述した通り、「(情報技術の)荒唐無稽なトリックを否定し、(システム開発やシステムや行政に紐付けられた個人情報という)現実性のある社会性の強い題材をあつかい、動機を重視した(2015年に書かれた最新の)推理小説」として、私は本書をとてもおすすめできます。


予定されているという続編も非常に楽しみです。

中国における電子決済

今回中国における電子決済事情についてお話しをしたいと思います。

2015年度、中国の電子決済の実際の取引金額は9.31万億元(162兆円)。アリペイ(支付宝)とWeChat paymentはその中で最も使われている決済方法です。今回さらに2月18日から中国に上陸したApple Payを加え、それぞれの概要を紹介します。

アリペイ

f:id:breaktimes:20160229230420j:plain

アリペイとは「アリババグループ」が提供する中国最大規模の電子決済サービスです。2004年12月が設立され、2014に世界最大のオンライン決済サービスになりました。2015年6 月にユーザー数が4億人になった、世界中に180くらいの銀行及びVISA、MasterCardなど提携しています。アリペイはオンライン決済だけではなくて、金融業務も行っています。市場シェアはおよそ8割を占めています。

WeChat Payment

f:id:breaktimes:20160229232313p:plain
「WeChat(微信)」が展開している決済サービス「WeChat Payment」はアリペイに続き第二のオンライン決済サービスです。ユーザー数もすでに4億人を突破し(WeChatのユーザー数は6億人)、使い方としては自分名義の銀行カードをバンドし、決済する際にQRコードを読み取るだけで、決済が完了します。

Apple Pay

f:id:breaktimes:20160229231901j:plain
ご存知の通り、Apple Payはアップルの電子決済サービスです。中国がアメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダの次5番目となります。Apple Payは以上の二つのサービスと違って、オフラインでも決済できる NFCという技術が使われています。アップルはすでに中国の19の銀行と提携し、本格的に中国の電子市場に参入しました。

ちなみに、日本では銀聯カード(中国が発行するクレジットカード、発行枚数は世界一)の次、アリペイやWeChat Paymentの環境も整えつつ、観光客にとってかなり便利になりました。
http://jp.unionpay.com


次、この三つの決済方法の違いについて見てみましょう

  • ハードウェア

アリペイ、WeChat Payment:ほぼすべてのスマートフォン
Apple Pay:最新のアップル製品だけ

  • ネットワーク環境

アリペイ、WeChat Payment:必要
Apple Pay:オフライン決済時に要らない

  • 技術

アリペイ、WeChat Payment:QRコード
Apple Pay:NFC

  • 機能

アリペイ、WeChat Payment:オンライン・オフラインの決済、振込、金融業務など
Apple Pay:オンライン・オフラインの決済

便利さを追求すると同時に、そのサービスの安全性も重視しなければならないと思います。そして、日本はApple Payの次の市場になるでしょうか?