PR TIMESデザイナー&エンジニアブログ BREAK TIMES

PR TIMES Developer Blog(デザイナー&エンジニアによる開発者ブログ)

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New Relic主催のFutureStack Tokyoに参加してきました!

こんにちは!

2018年4月にPR TIMESのサービス開発本部に新卒入社してもうすぐ一年になる、櫻井と申します!

業務では主にPR TIMESのサーバーサイドの開発・運用などを担当しています。

先日東京ミッドタウンで開催されたFutureStackTokyoに参加してきたので、特に印象に残ったセッションの感想などを書き記したいと思います。

futurestack19-lp.eventcloudmix.com

ちなみにPR TIMESでも既にNew Relicは導入済みで、エラーの早期発見やパフォーマンス改善などにとても役立っています!

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ハンズオントレーニン

ハンズオントレーニングでは、アプリケーションのパフォーマンス管理についての話を聞いた後、実際にNew Relicを動かしてみながら使い方を学びました。

今までも一日に数回New Relicを開いてエラーチェックなどは行っていたんですが、NRQLというクエリ言語を使って独自のダッシュボードを作成できるINSIGHTという機能を初めて知り、とても便利だと感じました。

また、INSIGHTではスループットやエラーレートだけでなく新規登録ユーザー数や売上高などビジネスサイドのKPIもまとめて表示することができるので、パフォーマンスの変化によって実際のビジネスにどれくらい影響があるかを可視化することができるのがとても良いと思いました。

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開始前にはおいしい朝食もいただきました!

基調講演

基調講演ではNew Relic CEOのLew Cirne 氏の講演を聞いた後、NewRelicの実際のデモを見るという流れでした。

話の内容としては主にLew Cirne氏がなぜNewRelicを作ったかということで、より高度で複雑になっていくWeb開発の中で安心して開発・運用を進めていくためということでした。

PR TIMESのプレスリリース配信サービスも多くのユーザーの方々に支えられてここまで成長してきましたが、まだまだ新規機能のリリースも頻繁に行われており、その度に不具合や障害の可能性と戦う必要があるのでNew Relicの思想や機能にはとても共感できる部分が多かったです。

また、Lew Cirne氏は元々AppleのエンジニアでJavaが大好きだと語っていたように、コードに対する愛がひしひしと伝わってきてとてもエモいと思いました笑

ホットペッパービューティーのNewRelic利用法

ホットペッパービューティーでもNewRelicを活用しており、その活用事例についての話を聞きました。

ホットペッパービューティーの今までの開発では

  • 日々の機能追加に伴ってサーバーの負荷が高くなりアプリケーション応答速度が低下する
  • しかしシステム投資の優先順位として成長につながる企画の方が優先されがち
  • 改善するとしても明確な目標数値がなく曖昧

という状況になっていたそうです。

そこでまずレイテンシやエラーに対してまず明確な目標値を定義した上で、New RelicのAPM・BROWSER・INSIGHTSを用いたモニタリングを行いました。

またこのとき以下のような施策を行いインフラ担当者だけでなく、サービス企画者から開発者まで巻き込んでパフォーマンス改善の意識醸成を行うことが大事だということも述べられていました。

定常モニタリング

  • 執務エリアの目に付きやすいところにディスプレイを配置
  • アラートに現れない変化に気づくことができる

定期レポート

  • 開発者に加え意思決定者や企画者にレポートを提供
  • 関係者全体の品質に対する意識を共有することにもつながる
  • ダッシュボードから見づらい過去のスナップショット間の比較による気付きも得られる

定例ミーティング

  • 全員でアプリのボトルネックを確認
  • 改善方式について一定の議論を行う
  • 技術力の全体底上げとチーム横断での品質への意識醸成を狙っている

案件起案

  • モニタリングとレポートから定量的な改善施策を起案
  • 装着後には改めてモニタリングを行うことで改善状況を把握
  • 目に見えた品質改善がチームのモチベーションにもつながる

システム開発に驚きと喜びの連鎖を

クロージングセッションではクレディセゾンCTOの小野 和俊 氏による講演が行われました。

講演の主題はバイモーダルな組織の強さ、相手に敬意を払うこと、そして開発を楽しむことでした。

バイモーダルとはガートナーが提唱している概念で、モード1(ウォーターフォール型の開発)とモード2(アジャイル型の開発)の両方のモードを兼ね備えている企業を指します。

講演の中でバイモーダルな組織を自転車の前輪と後輪に例えて、前輪のモード2が方向を変えながら進むべき方向を模索し、後輪のモード1が進むべき方向に向かって事業を力強く進めると述べられていました。

また、HRT(謙虚、尊敬、信頼)の原則を交えながら、それぞれのモードに対して敬意を払うことがバイモーダルな組織であるために必要なことだということも述べられていました。

話の中で"ラストマン戦略"という考えかたを紹介し、"成長したければ、ある特定の分野で社内の誰よりも詳しくなれ"ということを話されていて、特に経験が浅く先輩社員には力の及ばない部分の多い自分にとってとても共感でき、"ラストマン"になりたいと強く思いました。

blog.livedoor.jp

講演の最後には"Fun Place to Work"という言葉を掲げ、バグや障害を恐れるような開発ではなく、遊び心や楽しみを忘れず前向きな開発をして仕事を楽しんでいきたいと自分も思いました。

まとめ

今回の記事で紹介しきれなかったセッションも含め、とても有意義なイベントになりました。 今後もNew Relicをもっと活用して、楽しく開発していきたいと思います!