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書籍紹介「ヘルシープログラマ」生産性リソースとしての健康

PRTIMESエンジニアの深川です。

今回は書籍の紹介です。昨年読んでよかった書籍の一つの「ヘルシープログラマ」について紹介します。

長時間座ったまま仕事を続けるプログラマには、腰痛、手首の痛み、目の痛みや頭痛がつきものです。少しの間イスから立ち上がったり、食生活を意識したり、体重などの数値を計測するなど、生活習慣を変えるだけで健康状態は改善します。 本書は、身体を意識することの重要性やウォーキングが健康に及ぼす好影響、栄養を意識した食事、簡単なエクササイズを解説し、さらに眼精疲労や腰痛など、プログラマが直面する様々な健康問題を回避し克服するアイデアとテクニックを紹介します。日本語版では吉岡弘隆氏による「散歩とイングレス」を付録として収録。プログラミングを快適に続けたいと考える技術者必携の一冊です。

http://www.oreilly.co.jp/books/9784873117287/

ヘルシープログラマ ―プログラミングを楽しく続けるための健康Hack

ヘルシープログラマ ―プログラミングを楽しく続けるための健康Hack

■目次

  1. 紹介書籍の目次
  2. 他の方の感想
  3. どこを読むべきか
  4. どこが良いか
  5. 自分はどうするか?(どうしたか?)
  6. まとめ

■1. 紹介書籍の目次

1章 変化を起こそう
1.1 健康のユニットテスト
1.2 精神と身体のつながり
1.3 健康へのイテレーティブなアプローチ
1.4 習慣の背景にある科学
1.5 習慣の再プログラミング
1.6 振り返り

2章 健康のブートストラップ
2.1 脚の上での思考
2.2 もっと健康になるために歩こう
2.3 人生の時間
2.4 歩き方を学ぼう
2.5 外に出よう
2.6 振り返り

3章 椅子よさらば?
3.1 座っていることは害だと考えられている
3.2 起立の真実
3.3 作業環境の拡張
3.4 振り返り

4章 アジャイルなダイエット
4.1 ダイエットに対するイテレーティブなアプローチ
4.2 特異なダイエットよりも栄養素のバランスを
4.3 食べ過ぎていませんか?
4.4 トレンドへの追従よりもカロリーの計測を
4.5 摂取カロリーの調整
4.6 お仕着せのメニューよりも個人のお好みを
4.7 振り返り

5章 頭痛と眼精疲労の対策
5.1 視覚のユニットテスト
5.2 コンピュータビジョン症候群への対策
5.3 頭痛の引き金への対策
5.4 頭痛への対応
5.5 振り返り

6章 腰痛への対策
6.1 コアの筋肉のユニットテスト
6.2 背中の解剖学
6.3 動力源の強化
6.4 エルゴノミクスの改善
6.5 振り返り

7章 手首痛への対策
7.1 手首のユニットテスト
7.2 手首痛の原因
7.3 痛みを生じさせないためのエクササイズ
7.4 アレクサンダーテクニークによる緊張の緩和
7.5 リストブレイスによる動きの制限
7.6 振り返り

8章 実践的なエクササイズ
8.1 頭脳のエクササイズ
8.2 健康的なポモドーロブレイク
8.3 記録を残す
8.4 健康のためのゲームプレイ
8.5 Webでの健康法
8.6 振り返り

9章 個室の外で考えよう
9.1 ビタミン Dの摂取
9.2 ビタミン Dの誇大広告を照らしだす
9.3 免疫システムの強化
9.4 一般的な風邪への対処
9.5 木陰で考える
9.6 振り返り

10章 健康のリファクタリング
10.1 ウォーミングアップ
10.2 フィットネスの様々な側面
10.3 フィットネスのユニットテスト
10.4 自分というハードウェアのアップグレード
10.5 振り返り

11章 チームを作ろう
11.1 メッセージの送信
11.2 健康への投資
11.3 仲間と楽しむ
11.4 より良いチームの構築
11.5 振り返り

12章 進め、健康なプログラマ
12.1 継続的改善
12.2 ソーシャルな習慣を作り出す
12.3 健康であることの喜び

付録A 散歩とイングレス

http://www.oreilly.co.jp/books/9784873117287/

■3. どこを読むべきか

1章は本書の考え方のコアとなる章なので、ここを読んでみて自分にフィットする内容かまず確認してみると良いと思います。

本書が合う合わないに関わらず、5章から7章の頭痛、眼精疲労、腰痛、手首痛への対策はプログラマの生産性に健康面からリスクとなりやすいところなので一読してみることをおすすめします。

■4. どこが良いか

本書の良い所について、いくつか挙げてみます。

他の感想でも挙げられている通り、なぜ健康が良いかという理由をプログラマという職業を楽しく生産的に継続するために必要だとはっきりと定義しているところです。そのために現実(自分の身体状況とコンディション)をきちんと捉えて自分の身体の健康をハックしていこうという視点で、様々な方法を記している部分にあります。

また、健康づくりの捉え方も単語や考え方がプログラマと親和性が他界の部分が多々あるので、ソフトウェアエンジニアとその隣接職業の方が興味を持ちやすく、健康への取り組みへの敷居が低く感じやすいと思いました。

■5. 自分はどうするか?(どうしたか?)

本書は全体を通して、ソフトウェア開発でよく適用されるイテレーションやインクリメンタルといった考え方を健康に適用して健康の継続性と増進に対するコスト軽減とモチベーション維持を狙うことや、そもそも健康を定義して(今回はプログラマの生産性と幸福)、各部分の状態をテストすることで早期に問題を発見できるようにするというような考え方が通底していて、私はとても良いと思いました。

私は以前から慢性的な頭痛に悩んでいます。本書の内容を読んでから気をつけていることについて書きます。

□レビューをする(医療機関を利用する)

健康や病気にについての情報はネットや書籍で用意に調べることができるようになりましたが、プログラマの観点からテストやレビューを自分単体で完結することは難しいと思います。定期的なメンテナンスや問題発生時の切り分けは専門ドメインの知識をもった人に任せるほうが、的確な対応ができると思います。

頭痛については頭痛専門外来に通ってみた結果、通常の内科で相談したとき、より詳細な診断と処方を頂きました。

頭痛や睡眠障害といった症状が具体的なものについては専門外来が良いと思われますが、症状がはっきりしない場合や疾病の自覚症状がない場合も含めて定期的に身体をチェックすることは健康を維持には良いと思います。なかなか億劫になりがちですが、健康診断や人間ドックで定期的にアラート監視をしておけば障害(身体の不調)の検知に役立つのではないでしょうか。

□作業する場所を意図的に変える

本書でも同じ姿勢を続けたままの健康リスクについて書かれていました。逆に言えば、意図的に作業する姿勢を変えたり、作業する場所を変えることは健康にとって良いことです。PRTIMESでは今月の18日からオフィスを移転して、自分の座席以外でも気分転換に作業できるスペースが増えました。今後は時間のログと取りながら、意識的に時間をきめてこんな風にスタンディングで作業したり、別の椅子で作業してみようかと思っています。生産性向上の試みとして、ポモドーロテクニックにも興味はあるので、少しづつ試行錯誤しつつ試してみようと思います。

www.lifehacker.jp

prtimes.jp

■6. まとめ

本書が注目された理由として、健康を気にしないといけない年齢になった職業プログラマが増えたというところはあると思うのですが、
ソフトウェアエンジニアとその隣接職業というのは、不健康な生活習慣になりがちだと思います。

年齢性別に関係なく、本書に目を通して継続的な生産性の土台となるハードウェア(身体)をメンテナンスするきっかけを作ってはいかがでしょうか。

ヘルシープログラマ ―プログラミングを楽しく続けるための健康Hack

ヘルシープログラマ ―プログラミングを楽しく続けるための健康Hack